graft 機能をタグの記述に使用すると、キャンペーンや広告ごとの指標(表示回数・クリック数など)とアクションごとの数値を一緒にしたレポートの作成が可能です。
下記のようなレポートを graft 機能で出力する方法について説明します。
キャンペーン名 | 表示回数 | クリック数 | お問合せ | 資料請求 |
キャンペーン_A | 86253 | 525 | 3 | 10 |
キャンペーン_B | 59431 | 806 | 1 | 2 |
スケジュールの設定
glu の[スケジュール]には 2 種類の[レポート種別]が必要です。基となるレポート(表示回数やクリック数を含む)の種別と、それに対応するアクション別レポートの種別を設定します。
レポートへ出力する前に[スケジュール]の設定を行い、glu へレポートデータを取得しておきます。
以下に例として、いくつかのレポート種別での例を記載します。
基となるレポートの種別 | 対応するアクション別レポートの種別 |
アカウント別 | アカウントアクション別 |
キャンペーン別 | キャンペーンアクション別 |
広告グループ別 | 広告グループアクション別 |
広告別 | 広告アクション別 |
キーワード別 | キーワードアクション別 |
オーディエンス別 | オーディエンスアクション別 |
性年齢別 | 性年齢アクション別 |
設定する際は、対応レポート からメディアごとに設定可能なレポート種別を確認してください。
タグの記述
graft 機能では、INCLUDE_FORMULA と DYNAMIC_ATTR というディレクティブを使用します。また、ITEMS にもアイテム番号を追加して出力します。
・ INCLUDE_FORMULA
・ DYNAMIC_ATTR
・ ITEMS・ATTR_ORDERS
・【資料】メディアごとのカラム名
INCLUDE_FORMULA
基となるレポートへ異なるレポートデータを接続するときに使用するディレクティブです。アクション別レポートを接続するには、以下のように記述します。
INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports
DYNAMIC_ATTR
動的にデータを出力するためのディレクティブです。
例えば、Google 広告のアクション別レポートから「お問合せ」と「資料請求」の数値を出力する場合は、以下のように記述をします。
例)
|
レポートの内容に合わせて以下の【1】~【4】の項目を変更します。
DYNAMIC_ATTR[【1】]=decimal,0,"SUM(RX.【1】)","","SUM(RX.【2】* (MX.【3】 ='【4】'))"
【1】ヘッダー名
【2】カラム名(アクションの数値)
【3】カラム名(アクション名)
【4】アクション名
【1】ヘッダー名
2 箇所あります。
レポート出力時にヘッダー名としたい文字列を 2 箇所ともに同じ内容で入力します。
・半角・全角を問わず使用可能です。
・半角文字の LIKE ・ ( )(カッコ) は使用できません。
例)ヘッダー名を「予約完了」とする 【1】に予約完了を入力 DYNAMIC_ATTR[予約完了]=decimal,0,"SUM(RX.予約完了)","","SUM(RX.【2】* (MX.【3】 ='【4】'))" |
【2】カラム名(アクションの数値)
アクションの数値が入っているカラムのカラム名を入力します。
カラム名は、【資料】メディアごとのカラム名 を参照してください。
例)Google 広告のコンバージョンを出力する 【2】に met_conv_t を入力 DYNAMIC_ATTR[【1】]=decimal,0,"SUM(RX.【1】)","","SUM(RX.met_conv_t * (MX.【3】 ='【4】'))" |
【3】カラム名(アクション名)
アクション名が入っているカラムのカラム名を入力します。
glu 3.1.8 以降は、data をすべてのメディアでご利用可能です。
(従来のレポートタグで name を使用している場合も変わらずに出力可能です。)
メディア | 値 |
glu 3.1.8 以降 | すべてのメディア:data |
glu 3.1.8 より前 | Google ディスプレイ & ビデオ 360、X広告(旧 Twitter広告):data その他のメディア:name |
例)Google 広告のコンバージョンを出力する glu 3.1.8 以降は【3】に data を入力 DYNAMIC_ATTR[【1】]=decimal,0,"SUM(RX.【1】)","","SUM(RX.【2】 * (MX.data ='【4】'))" glu 3.1.8 より前は Google 広告の場合は【3】に name を入力 DYNAMIC_ATTR[【1】]=decimal,0,"SUM(RX.【1】)","","SUM(RX.【2】 * (MX.name ='【4】'))" |
【ご注意】
レポートタグで Meta広告(Facebook広告、Instagram広告)のカスタムコンバージョンに data を使用する際は、Meta広告マネージャ上の名称を使用します。
値 | 説明 |
data | Meta広告マネージャ上の名称(例:お申し込み) |
name | API 上の名称(例:offsite_conversion.custom.1234567891234567) |
例)Meta広告マネージャ上の名称で指定するDYNAMIC_ATTR[cv01]=decimal,0,"SUM(RX.cv01)","","SUM(RX.met_conv_t * (MX.data ='お申し込み'))" API 上の名称で指定する DYNAMIC_ATTR[cv01]=decimal,0,"SUM(RX.cv01)","","SUM(RX.met_conv_t * (MX.name ='offsite_conversion.custom.1234567891234567'))" |
【4】アクション名
出力したいアクションのアクション名を入力します。
glu では、アカウントの[標準レポート]タブでアクション別を表示すると、視点または[アクション名]の列に表示されます。実績が出ていないアクションは、glu 上で確認できません。
例)アクション名は予約完了 【4】に 予約完了 を入力 DYNAMIC_ATTR[【1】]=decimal,0,"SUM(RX.【1】)","","SUM(RX.【2】 * (MX.【3】 ='予約完了'))" |
ITEMS・ATTR_ORDERS
ITEMS(Excel のレポートタグの場合)
ITEMS に DYNAMIC_ATTR の使用により動的に増えたカラムのアイテム番号を入力します。
例えば、レポートタグの出力項目の最後尾の番号が 200 だった場合、
1 行目の DYNAMIC_ATTR の数値を出力するためには 201 を ITEMS へ入力します。
2 行目の DYNAMIC_ATTR の数値を出力するためには 202 を ITEMS へ入力します。
このアイテム番号は、SORTS にも入力可能です。
なお、レポートタグの出力項目の最後尾の番号は、ご利用のダイスのカラム数やレポート条件によって異なります。タグを作成する際に、都度、glu 管理画面上の[レポート]タブ > [エクスポート] > [レポートタグエディタ]より確認いただくことをお勧めします。
ATTR_ORDERS(Excel 以外のレポートタグの場合)
ATTR_ORDERS に DYNAMIC_ATTR の使用により動的に増えたカラムのヘッダー名を入力します。
例えば、DYNAMIC_ATTR の記述が
DYNAMIC_ATTR[cv01]=decimal,0,"SUM(RX.cv01)","","SUM(RX.met_conv_t * (MX.data ='お問合せ'))"
の場合、ATTR_ORDERS での指定は cv01:0 となります。
【資料】メディアごとのカラム名
DYNAMIC_ATTR の「【2】カラム名(アクションの数値)」に入力する値は以下です。メディアごとの値を入力してください。
- Meta広告(Facebook広告、Instagram広告)
- Google 広告
- Google ディスプレイ & ビデオ 360
- LINE広告
- TikTok 広告
- X広告(旧 Twitter広告)
- Yahoo!広告 検索広告
- Yahoo!広告 ディスプレイ広告(YDN)
Meta広告(Facebook広告、Instagram広告)
コンバージョン値およびアトリビューションウィンドウごとの数値は、最初に設定が必要です。アタラ サポートチームまでお知らせください。
【ご注意】
・「met_conv_t」「met_revenue_t」は、広告セットのアトリビューション設定に準じたコンバージョン数を取得します。
・エンゲージメント関連の項目は、「met_conv_t」のみ取得可能です。(各アトリビューションウィンドウごとの数値は取得しません)
・標準イベント・カスタムコンバージョンは、「複数アトリビューション設定」(キャンペーン配下の広告セットごとにアトリビューションウィンドウの設定が異なる)の場合、キャンペーンアクション別レポートではコンバージョン数を取得できません。(Meta広告管理画面のキャンペーン別レポートでもコンバージョン数は反映されておらず、glu でも同様の状態になります)
キャンペーン別レポートや日別(週別・月別)レポートなどは、以下のように出力してください。
1.[スケジュール]タブへ広告グループアクション別または広告アクション別レポートを設定する
2.レポートタグの「FROM_LEVEL」を「FROM_LEVEL=adgroups」または「FROM_LEVEL=ads」とする
・レポートタグで複数のアトリビューションウィンドウを合計する場合の記述は、こちら を参照ください。
アトリビューションウィンドウ | コンバージョンのカラム名 | コンバージョン値のカラム名 |
広告セットのアトリビューション設定に準じた 合計 | met_conv_t | met_revenue_t |
ビュー 1日間 合計 | met_conv_x001 | met_revenue_x001 |
ビュー 7日間 合計 | met_conv_x002 | met_revenue_x002 |
ビュー 28日間 合計 | met_conv_x003 | met_revenue_x003 |
クリック 1日間 合計 | met_conv_x004 | met_revenue_x004 |
クリック 7日間 合計 | met_conv_x005 | met_revenue_x005 |
クリック 28日間 合計 | met_conv_x006 | met_revenue_x006 |
広告セットのアトリビューション設定に準じた ユニーク | met_conv_u | – |
ビュー 1日間 ユニーク | met_user_x001 | – |
ビュー 7日間 ユニーク | met_user_x002 | – |
ビュー 28日間 ユニーク | met_user_x003 | – |
クリック 1日間 ユニーク | met_user_x004 | – |
クリック 7日間 ユニーク | met_user_x005 | – |
クリック 28日間 ユニーク | met_user_x006 | – |
Google 広告
コンバージョンの種類 | カラム名 |
すべてのコンバージョン | met_conv_a |
コンバージョン | met_conv_t |
コンバージョン | met_conv_u |
ビュースルーコンバージョン | met_vt_conv |
すべてのコンバージョン値 | met_revenue_a |
コンバージョン値 | met_revenue_t |
Google ディスプレイ & ビデオ 360
コンバージョンの種類 | カラム名 |
Post-Click Conversions | met_conv_t |
Post-Click Conversions | met_conv_u |
LINE広告
コンバージョンの種類 | カラム名 |
コンバージョン | met_conv_t |
コンバージョン | met_conv_u |
TikTok 広告
ページイベントデータの「合計」を出します。対応済みのページイベントデータは こちら で確認してください。
種類 | カラム名 |
合計 | met_conv_t |
合計 | met_conv_u |
X広告(旧 Twitter広告)
最初に設定が必要です。アタラ サポートチームまでお知らせください。
コンバージョンの種類 | カラム名 |
購入 | met_conv_purchase |
購入 – ポストビュー | met_conv_purchase_x1 |
購入 – ポストエンゲージメント | met_conv_purchase_x2 |
購入 – 売上金額 | met_conv_purchase_v |
リード ※ 旧:新規登録 | met_conv_entry |
リード – ポストビュー ※ 旧:登録 – ポストビュー | met_conv_entry_x1 |
リード – ポストエンゲージメント ※ 旧:登録 – ポストエンゲージメント | met_conv_entry_x2 |
リード – 売上金額 ※ 旧:登録 – 売上金額 | met_conv_entry_v |
ページビュー ※ 旧:サイト訪問 | met_conv_visit |
ページビュー – ポストビュー ※ 旧:サイト訪問 – ポストビュー | met_conv_visit_x1 |
ページビュー – ポストエンゲージメント ※ 旧:サイト訪問 – ポストエンゲージメント | met_conv_visit_x2 |
ページビュー – 売上金額 ※ 旧:サイト訪問 – 売上金額 | met_conv_visit_v |
ダウンロード | met_conv_install |
ダウンロード – ポストビュー | met_conv_install_x1 |
ダウンロード – ポストエンゲージメント | met_conv_install_x2 |
ダウンロード – 売上金額 | met_conv_install_v |
カスタムイベント | met_conv_other |
カスタムイベント – 表示 | met_conv_other_x1 |
カスタムイベント – エンゲージメント | met_conv_other_x2 |
カスタム – 売上金額 | met_conv_other_v |
Yahoo!広告 検索広告
コンバージョンの種類 | カラム名 |
すべてのコンバージョン数 | met_conv_a |
コンバージョン数 | met_conv_t |
コンバージョン数 | met_conv_u |
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(YDN)
コンバージョンの種類 | カラム名 |
コンバージョン数(全て) | met_conv_a |
コンバージョン数 | met_conv_t |
コンバージョン数 | met_conv_u |
ビュースルーコンバージョン数 | met_vt_conv |
タグのサンプル
タグの記述
ヘッダー名の指定
アクション名の指定
メディアごとの記述
複数のアクションを異なる列に出力
複数のメディア(異なるカラム名)のアクションを同じ列に出力
複数のアクションを合計して同じ列に出力
セル参照
データの無い行に 0 を出力
タグの記述
INCLUDE_FORMULA と DYNAMIC_ATTR の位置に厳格な決まりはありません。サンプルでは、タグの下部に設置しています。
例)キャンペーン別レポートにアクション別レポートを出力
|
ヘッダー名の指定
例)ヘッダー名:予約完了INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports
例)ヘッダー名:cv001 例)ヘッダー名:post_reaction |
アクション名の指定
アクション名の指定には「=
」だけでなく、「LIKE
」も使用可能です。
例)アクション名が「予約」( = を使用)INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports
例)アクション名に「予約」を含む( |
メディアごとの記述
例)メディア:Google 広告 ヘッダー名:予約完了 指標:コンバージョン アクション名:CV(予約完了) INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports
例)メディア:Google ディスプレイ & ビデオ 360 例)メディア:Meta広告(Facebook広告、Instagram広告) 例)メディア:X広告(旧 Twitter広告) |
複数のアクションを異なる列に出力
アクションの種類ごとに DYNAMIC_ATTR の行を作成して複数にします。ヘッダー名はアクションごとに異なる文字列を指定します。(ヘッダー名が重複するとエラーになります。)
例)3 種類のアクションINCLUDE_FORMULA=graft:action_reports |
複数のメディア(異なるカラム名)のアクションを同じ列に出力
メディアによってカラム名が異なる場合でも、同じ列に出力します。
例)カラム名:X広告(旧 Twitter広告)は「購入 – ポストエンゲージメント」(met_conv_purchase_x2) その他のメディアは「コンバージョン」(met_conv_t) アクション名:購入
例)カラム名:Google 広告は「すべてのコンバージョン」(met_conv_a) アクション名:glu 管理画面上のアカウントの「CV1」に入力
|
複数のアクションを合計して同じ列に出力
複数のアクションの値を合計して同じ列に出力します。
例)2 種類のアクションを合計 メディア:Meta広告(Facebook広告、Instagram広告) アトリビューションウィンドウ:ビュー 1日間 + クリック 7日間 INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports
例)3 種類のアクションを合計 |
セル参照
例)アクション名をセル参照(同一シート上のセル番地を指定)INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports
例)アクション名をセル参照(シート名とセル番地を指定) |
データの無い行に 0 を出力
アクションの数値が全く発生していない場合に空白でなく 0 と出力させる記述です。
例)データの無い行に 0 を出力 “SUM(RX.cv01)” を “SUM(IFNULL(RX.cv01,0))” へ変更 INCLUDE_FORMULA=graft:action_reports |